一般社団法人 放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は、12月7日火曜日に、「年末年始は衛星放送で見ようよ!A-PAB記者発表会」を東京都内で開きました。
新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いていることから、原則プレス関係者(約50名参加)に限り、感染対策をしっかり行った上で、リアルで開催いたしました。
記者発表会では、NHKとBS民放5社による「新4K8K衛星放送で見ようよ!年末リレー1週間」の紹介が行われ、ナビゲーターの春風亭昇太師匠が登壇しました。このあと、WOWOWの「4K特別編成!年末一挙250時間放送」のプレゼンテーション、今年度内に開局が予定されているBS松竹東急、ジャパネットブロードキャスティング、BSよしもとの3社から、放送内容等についての説明が行われました。
まず、主催者を代表してA-PABの相子宏之理事長が次のように挨拶しました。
A-PABの相子宏之理事長挨拶
『日頃より、A-PABの活動にご協力いただきまして、改めて御礼申し上げます。
さて、今年も残り少なくなりましたが、残念ながら、今年も各方面において、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた一年だったのではないかと思っております。
ネットによる動画配信等の普及もより一層進展し、テレビでのネット動画視聴も増えているというレポートもございます。とはいえ、ネットに比べて放送への信頼度は依然高く、放送の価値は、これからも変わらないものと考えております。A-PABとしても会員各社の皆様にアンケート等を実施し、放送価値のさらなる向上のために何かお手伝いを出来ないか、検討を行っています。
そのような中、今年は、一年延期された「東京2020オリンピック・パラリンピック」が、無事開催され、初めて4K8K放送が実施され、大変好評でした。巣ごもりやテレビの買い替え需要などもあり、新4K8K衛星放送受信可能機器の台数も、8月末で累計一千万台を突破いたしました。
一方で、A-PABが行っている調査によりますと、4K8K放送をご覧いただいた視聴者の方からは、大変高い評価をいただいておりますが、残念ながら、日頃より4K8K放送を視聴される方の割合は、増えておらず、横ばい状態となっています。4K8K放送も、放送のメディア価値を向上させる一つと考えておりますので、引き続き、より一層の普及を図ってまいりたいと考えております。
A-PABとしましては、引き続き、放送サービスの価値向上、4K8K放送の普及促進などに貢献すべく、様々な取り組みを行ってまいりたいと考えておりますので、今後とも、ご支援、ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。』
NHK・BS民放5社による共同キャンペーン「新4K8K衛星放送で見ようよ!年末リレー1週間」の説明
春風亭昇太師匠 登壇
続いて、NHK並びにBS民放5社の共同キャンペーン「新4K8K衛星放送で見ようよ!年末リレー1週間」の説明が行われ、ナビゲーターの春風亭昇太師匠が登壇し、意気込みを語りました。
昨年12月、今年6月に続き3回目となるNHK+BS民放5社の12月「新4K8K衛星放送で見ようよ!キャンペーン」。今回は月間の企画に加えて、さらに特別な編成が組まれました。12月25日から31日までの1週間を「年末リレー1週間」と題し「日本を元気に!地域の魅力」を共通テーマに1日1番組を各局が編成、リレー方式で放送するという画期的な取り組みです。局をまたぐこの企画のナビゲーターに、春風亭昇太師匠が起用されました。(昇太師匠は年末リレー1週間の各番組のオープニングとエンディングに出演、年末にNHKBS4K、BS8K含めた7局またぎでの出演となります。)
そして、「年末リレー1週間」に先駆けて、新4K8K衛星放送のすばらしさや各局で放送される「年末リレー」の番組内容等をまとめた15分の事前番宣番組が上映され、昇太師匠も一緒に4Kモニターで観賞しました。
上映後、昇太師匠から、各放送局のプロデューサーや番宣担当者から寄せられた各番組のみどころを、笑いを交えて、放送日時順に丁寧に紹介していただきました。
見どころ紹介の最後に、MCから「4K8Kテレビを持っているか」と尋ねられた昇太師匠は、「実は持っていませんが、1週間前に、使用しているテレビの真ん中に縦の赤い線が出始めて、そろそろ4K8Kテレビを買え、というメッセージをテレビが発しているのかなあと思いました」と答え笑いを誘いました。
質疑応答では、BS編成担当者会議主査で、株式会社ビーエスフジ常務取締役の荒井昭博氏も登壇し、まずキャンペーンの目的について説明しました。
『今回で3回目になるキャンペーンですが、これまで、非常に多くの視聴者からの反響が大きく、テレビ受像機の販売促進にもつながったようです。新4K8K衛星放送視聴可能機器台数が1000万台を超えた状況で、われわれとしてもA-PABの力を借りて、年末になにか新しいことができないかと考えたところ、春風亭昇太師匠にご快諾いただけ、新たな企画であるリレー方式という形で第3弾を企画することができました。
すでに4K8Kテレビをお持ちの方、買い替えようと考えている方に向けて、新4K8K衛星放送の魅力をお伝えしようと力を合わせました。局をまたいで編成し、「明日はBS〇〇で放送します。」というように他局のことに言及するということは、通常は、編成上とても難しいものなのですが、今回は、昇太師匠がナビゲーターを務めてくださったおかげで、どの局の編成も納得してくれました。』
このあと質疑応答に入り、以下の質問が寄せられました。
質問:今回のキャンペーンのナビゲーターに春風亭昇太師匠を起用した理由は?
荒井主査:まずは、師匠は老若男女だれからも好かれる国民的スターであること、局をまたいでの編成でもなんの支障もないことです。そして、とても博学で見識が深いこと。 本当に様々なことに造詣が深いかただということが挙げられます。
質問:昇太師匠は、年末はどのように過ごしますか?
昇太師匠:年末は仕事を入れないんですね、落語家は正月から仕事なので。テレビの買い替えに間に合うと思うので、部屋着でのんびりと今回の番組を見ようと思います。
質問:どんな部屋着でご覧になりますか?
昇太師匠:この前、「笑点」で部屋着をプレゼントしてもらったんですね。なので、その部屋着を着て見ようと思います。
質問:各局で、放送時間帯がいろいろ異なっているが、このことについての対応は?
荒井主査:放送時間帯を統一することは難しかったが、事前に各局でスポットや、さきほどご紹介した15分番組を2回ずつ放送し、リレー週間の宣伝が行き届くように広報展開に力を入れました。
最後に、荒井主査から「4K8Kとかけて、何ととく?」と無茶振りされた昇太師匠は「初恋をしたときの彼女ととく。そのこころは、すべてが美しく見えます」と話答え、会場は大きな笑いに包まれました。
このあと、昇太師匠のフォトセッションを経て、このコーナーは終了しました。
「WOWOW 4K特別編成!年末一挙250時間放送」についての説明
続いて、「WOWOW 4K特別編成!年末一挙250時間放送」のプレゼンテーションが行われました。世界最高峰のスポーツ・音楽・ステージ・映画・ドラマなどが凝縮された3分40秒の番宣映像上映された後に、 株式会社WOWOW田代秀樹取締役常務執行役員が登壇しました。
「今ご覧いただいた番宣映像が3分40秒と長くなってしまいました。もっと短くしろと言ったのですが、この長さはWOWOWの4K放送に対する情熱だと受け取って下さい。
さて、2021年3月に開局したWOWOW 4Kは開局以来、対放送時間に占めるピュア4K比率は、概ね50%を超える編成を行っておりますが、この12月はレギュラーでの4Kコンテンツ編成に加え、一挙250時間の特別編成を実施した結果、ピュア4K比率67%となりました。
WOWOW4Kは4K左遷の視聴環境をお持ちで、WOWOWにご加入中のかたなら、追加料金不要でご覧になれます。これからもWOWOWは4K放送に力を入れてまいります」と熱く意気込みを語りました。
今年度中にBSデジタル放送で新しく開局する3局からの説明
次に、今年度中に、BSデジタル放送に新規参入する3局から、放送内容等についての説明がありました。
まず、BS松竹東急株式会社の中村敦史執行役員編成局長が、以下のように述べました。
『このような機会をいただきましてありがとうございます。BS松竹東急は全て無料の総合編成の放送局として2022年3月に開局いたします。
まず、当社の成り立ちについてご説明します。
当社は、様々なヒット映画、歌舞伎などエンターテイメントを通じて、人々に感動を届けてきた松竹と、渋谷をはじめ、街づくりによって人々の豊かな基盤を構築してきた東急がコラボレーションすることによって誕生しました。
そんな二社が手を組むことによって生じる化学反応から新たな価値を生み出していく、松竹東急のもつ劇場や街でのリアルな体験、新たな技術、サービスを融合させることにより、BS松竹東急ならではの良質なエンターテイメントを視聴者の皆様にお届けしたいと思っております。
そのために当社は3つのコンセプトを軸に編成をいたします。
1つめ、伝統から革新まですべて見せる映画、
2つめ、誰もが楽しめて、親しみやすい歌舞伎や劇場文化、
3ポイントめ、多彩な作り手とコラボレーションする挑戦的なオリジナルドラマ。
その中でも特に、3つめオリジナルドラマには力を入れていきたいと考えております。ただのドラマだけでなく、バラエティ、スポーツ、ドキュメンタリー、様々なジャンルに及ぶオリジナル番組を制作していくことで無料の総合編成の局として日本全国の視聴者の皆様の暮らしにワクワクをお届けしたいと思っております。
具体的な番組については、今後順次発表していきます。2022年3月の開局を是非ご期待いただきたいと思います。宜しくお願い致します。』
次に、株式会社ジャパネットブロードキャスティングの田知花隆司執行役員が登壇、以下のように述べました。
『私達のチャンネルコンセプトは、世の中に埋もれた素晴らしいものを見つけて磨いて伝えるという事です。そのコンセプトに基づき編成する番組についてご紹介いたします。
私達の編成の柱は地域創生です。ゴールデン帯や昼間の時間帯で毎日、日本全国を巡る旅番組を放送します。観光地だけでなく、その土地のローカルでユニークな人や食文化、名産品、歴史、スポーツチームなど、その土地ならではの魅力を伝え地域を盛り上げたいと思います。
番組で紹介した商品はすぐその場で買えるような仕組みも作り、ジャパネットらしい地域創生を目指したいと思います。
もう一つ編成でお伝えしたいのは、いろいろな著名人の方と企画を一緒に一から作り、リアルな本音を覗ける番組や心と体がどんどん元気になるような健康や趣味の番組、ジャパネットが厳選したクイズやアニメの番組、若者による若者のための番組など、幅広いジャンルで放送していきます。
ジャパネットの通販は装いも変えて新しいショッピングの楽しみを皆さんにご提案したいと思います。
最後に、アプリと一緒ならテレビはもっと楽しい、そんな世界を目指しています。視聴者の方々と繋がってもっと世の中にワクワクを、そんなことを目指していきたいと考えています。』
3番目に、BSよしもと株式会社の松本幹景編成制作局長が登壇、以下のように述べました。
『2011年にスタートし47都道府県それぞれに、「吉本の住みます芸人」と社員が拠点を置き推し進める、「あなたの街に住みますプロジェクト」を始め、笑いの力で地域の活性化に寄与していく事を目的とした地域創生事業を進めています。
BSよしもとでは、その取り組みを通じて地方創生をコンセプトに地元の皆様、各自治体や企業の皆様と一緒に、また「住みます芸人」、社員も一丸となり番組を企画してまいります。地域の魅力や出来事、ニュースなどの紹介はもちろん、新しいアイディアやお困りごとなどもトークに交えて地域活性化や課題解決のヒントなども見出していけたらと思っています
続いて、2つの目玉番組を紹介します。平日月曜から金曜日の帯番組として、午前の時間帯には若手から中堅までの芸人がDJを務めるラジオ風番組を、そして午後の時間帯には北は北海道から南は九州・沖縄まで曜日ごとにエリアを分けながらスタジオと各エリアを中継で結び、地元の映像なども紹介するバラエティー番組を生放送します。
もう1つは、吉本の貴重なアーカイブには、往年の名芸人が出演する名番組や昭和の新喜劇など時代を超えて皆様に楽しんでいただける作品が多く存在します。その中から選りすぐりの番組を週末の土曜日曜にお送りします。
BSよしもとは来年3月21日月曜日、春分の日に開局します。皆様に楽しんで、そして親しんでいただける放送局を目指して参ります。』
A-PAB 阿部浩二専務理事による閉会の挨拶
最後に、A-PABの阿部浩二専務理事が、閉会の挨拶をしました。
『本日はお忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございました。
前回の9月に行った記者発表会は、「新4K8K衛星放送の受信可能機器台数 累計1000万台突破」がテーマでしたが、今回は「コンテンツ」に特化して、先ほどご覧いただいたように、各局の年末年始の魅力的な4K8Kコンテンツの数々、豪華で強力なラインアップをご紹介しました。
「こんどのテレビは別世界」をキャッチコピーに「新4K8K衛星放送」がスタートしてから3年。”別世界”の魅力はますます深まっています。その”別世界”の魅力に少しでも多くの方に触れていただけるよう、A-PABとしても引き続き力を尽くして参ります。
また、本日はBSデジタル放送に新規参入される3社の皆様にもご登壇いただきました。新たにチャンネルが増えることで、BSはさらに多彩で魅力的にパワーアップしていきます。
あとは、どれだけ多くの視聴者の皆様に見ていただけるかということが肝心となります。そのためには、本日の「記者発表会」の内容を、ここにお集まりのメディアの皆様によってお伝えいただき、一人でも多くの方に年末年始に新4K8K衛星放送、BSデジタル放送をお楽しみいただけることを期待しております。どうぞご支援、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。」
以上で、「年末年始は衛星放送を視ようよ!A-PAB記者発表会」を終了しました。