6月20日午前11時より「一般社団法人 放送サービス高度化推進協会(A-PAB)第9回定時総会」が明治記念館(港区元赤坂)で開催されました。
会員の出席状況は、議決権を有する正会員247団体のうち61団体が出席、議長委任状提出が64団体、書面による表決参加が93団体で、合計218団体の参加となりました。
審議に先立って相子宏之理事長が挨拶に立ち、次のように述べました。
「ご多忙の中、参加いただきましてありがとうございます。ご存知の通り、当協会の成り立ちは2000年に設立されたBSデジタル放送推進協会まで遡ります。その後、2003年に設立された地上デジタル放送推進協会と2007年に統合され、さらに、2013年に設立された次世代放送推進フォーラムと2016年に統合され、現在のA-PABとなっております。
新しい放送サービスは日々進化しネットともつながった高機能化が進んでいます。コロナ禍以降、放送事業者とテレビ受像機メーカーのネット対応放送への動きも加速しています。A-PABでは、2024年度事業計画策定時に中長期的な課題を検討する「基本課題検討部会」にて今後取り組むべき5つの重要テーマ、課題を設定しました。「放送通信連携の進展への対応」「衛星放送の将来像への対応」「放送サービスの高度化への対応」「会員各社の共通課題への対応」「組織全体の将来像への対応」です。
A-PABの役割を理解し会員社の皆様の意見をうかがいながら、しっかりと検討してまいります。私は本日をもって退任となりますが、新体制でも様々な取り組みを行っていくことと存じます。引き続きA-PABの活動にご支援の程、宜しくお願いします。」
続いて、議長に株式会社テレビ朝日の大場洋士氏が選出され、議事録署名人には日本放送協会の大治啓氏、パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社の佐々木博之氏がそれぞれ指名されて議事に入りました。
審議事項として、第1号議案「任期満了に伴う役員の選任について」を阿部浩二専務理事が説明し、原案のとおり各々の役員の選任について承認されました。
今回退任された理事の方々は相子宏之理事長(株式会社BS-TBS)、笹尾敬子常務理事(日本テレビ放送網株式会社)、池田敏之氏(日本電気株式会社)、伊佐野英樹氏(株式会社BS-TBS)、小川正人氏(スカパーJSAT株式会社)、黑﨑太郎氏(日本テレビ放送網株式会社)、小坂恵一氏(株式会社東北新社)、永井聖士氏(株式会社電通)、根本拓也氏(日本放送協会)。監事は西透監事(日本放送協会)。
新しく理事に就任された方々は、江頭孝之氏(株式会社テレビ朝日)、於保浩之氏(日本テレビ放送網)、加増良弘氏(株式会社BSテレビ東京)、亀山千広氏(株式会社ビーエスフジ)、小池英夫氏(日本放送協会)、近藤和行氏(日本BS株式会社)、中村光孝氏(株式会社電通)、濱崎理佳氏(日本電気株式会社)、松谷浩一氏(スカパーJSAT株式会社)。監事は金子豊氏(日本放送協会)。
上記を含む理事26名、監事3名が次期役員に選任されました。
続いて、報告事項1「2023年度事業報告及び決算報告について」に移り、事業報告については阿部浩二専務理事、笹尾敬子常務理事、安田隆二理事が以下のようにそれぞれの担当分野について報告しました。
阿部浩二専務理事
「はじめに」と「4K・8K等の技術基盤を用いた、新たな産業・文化の創成への貢献に関わる業務」、「放送を取り巻く環境の変化に対応すべく、中長期的観点からデジタル時代における放送サービスの価値向上に資する事案の検討および取り組み」のほか、会員の状況および協会の運営について報告。
笹尾敬子常務理事
「地上・BSテレビ放送/4K8K衛星放送に関わる普及、利用促進、周知広報、受信環境整備の推進」のうち、【地上・衛星の2K放送サービスへの対応】、【4K8K衛星放送等の理解および普及推進を目的とした情報の発信】、「新たな放送技術を用いたコンテンツの制作環境の高度化と浸透に向けた業務」、「地上テレビジョン放送番組の著作権保護に関する関係事業者等との連絡、調整、契約に関わる業務」、「会員向けサービス」について報告。
安田隆二理事
「放送サービスの高度化(4K・8K、スマートテレビ等)/地上・衛星デジタル放送に関わる技術仕様の検討、検証、評価等」、「地上・BSテレビ放送/4K8K衛星放送に関わる普及、利用促進、周知広報、受信環境整備の推進」のうち、【4K8K衛星放送の受信環境整備の推進】、【電波漏洩に関する調査】、「BS放送のエンジニアリングストリームの衛星基幹放送業務ならびに地上テレビジョン放送のエンジニアリングサービスの運用および関係事業者等との連絡、調整、契約に関わる業務」について報告。
2023年度決算報告については、阿部浩二専務理事が報告しました。次に平井淳生監事(一般社団法人電子情報技術産業協会)から、西透監事(日本放送協会)と堀木卓也監事(一般社団法人日本民間放送連盟)とともに事業報告、会計および理事の職務の執行状況に関する監査を行ったところ、いずれも適正であった旨が報告され、第9回総会は終了しました。
また、総会終了後、別室において臨時理事会が開かれ、26名の理事のうち20名が出席する中、須藤修副理事長、阿部浩二専務理事兼事務局長、安田隆二業務執行理事がそれぞれ再任され、加増良弘理事長、江頭孝之常務理事が新任されました。