A-PABは1月25日「4K8Kワークショップ2019」の会場で記者発表会を開き、2018年12月末までの4K・8K受信機の累計台数を約45万台と公表しました。
記者発表会ではまずA-PABの福田俊男理事長があいさつに立ち次のように述べました。
「昨年12月1日に新4K8K衛星放送がスタートしてから今日1月25日で56日目となりました。出荷台数やメディアのみなさんの取りあげ方を見ても予想以上の反応があったという印象です。放送はまだ始まったばかりで、これからが正念場です。民放におけるピュア4Kの比率を上げ、4K8Kを受信できる機器の拡大が必要です。A-PABはそうした様々な要望を関係者に伝えながら4K8K受信機の普及と周知広報を続けて行きます。今年は2020年のオリンピック・パラリンピックにつなげる重要な年になります。ワークショップの開催や4K8K放送番組奨励制度での助成などを通じてできるかぎりのサポートをして参ります」
続いて木村政孝理事が新4K8K衛星放送を受信できる機器の最新の出荷状況や、放送開始以降の販売状況について家電量販店などと情報交換した結果を報告しました。
先ず、新放送受信機器の台数については、
■JEITAの前日(24日)の発表によると、発売から12月末までの累計出荷台数は、
- 「新放送チューナー内蔵テレビ」は222,000台
- 「新放送チューナー(単体)」は173,000台
ということでした。つまり、直接受信分は計395,000台だったということになります。
■また、日本ケーブルテレビ連盟からのヒアリングによると
- 「CATV用STB」は55,000台
ということでした。
これらを合算すると、450,000台の新放送に対応した受信機器が12月末までに出荷されたことになります。
また、家電量販店との情報交換では、
- 新4K8K衛星放送に対応した受信機器は、12月前半の一部の社のPayPay効果もあり、全体として、商品の品不足が発生するほど売れ行きは好調だった
- 販促のパターンとしては、従来の「4K対応テレビ」と「新放送チューナー(単体)or 新放送チューナー内蔵録画機器」のキャッシュバック付きのセット販売が中心だった
- 従来の「4K対応テレビ」所有者への本格プロモーションはこれから本格化したいという意向の社が多く、同所有者の少なくとも10~15%が買い足すと見込んでいる
- 今年の商戦の山場は多くの量販店が、消費税増税前の8月から9月と見ている ことなどが報告されました。
次にA-PABの宇佐美雄司4K8K推進センター長が、新4K8K衛星放送コールセンターの相談状況を説明しました。昨年10月の903件、11月の1,836件、そしてピークを迎えた12月の2,542件と増えていたコール数は1月18日の時点で575件と月1,000件程度のペースで推移しています。主な相談内容は、放送開始前は「4Kテレビを持っているがチューナーが必要なのか」「今のテレビで4K8K放送は視られるのか」といった視聴方法に関するものが多く見られましたが、放送開始後は「4K対応テレビに4Kチューナーをつなげても映らない」「4Kチューナーを接続したが映像が乱れる」「リモコンの4Kボタンが分からない」など機器個別の相談や操作方法に関する問い合わせも増えて来ています。なお、「視聴するためには4Kチューナーが必要であることを説明されなかった」「4Kチューナーは内蔵されていると思っていた」などの相談もありましたが、充分説明し混乱なくご理解いただいています。
このあとA-PAB側から全国の量販店に配布する最新の番組ガイドの紹介、今年中に数回の番組ガイド発行と番宣映像の配布、4K8K推進キャラクターの深田恭子さんが出演するスポットの制作を予定していることなどの説明が行われました。