NHKは8月1日午前9時30分よりNHK放送センター(東京・渋谷区)にて「NHKスーパーハイビジョン」試験放送開始記念式典を開催し、来賓として式典に参席した「放送サービス高度化推進協会」の福田理事長は次のように挨拶しました。
「放送サービス高度化推進協会」の福田でございます。本日の試験放送開始、誠におめでとうございます。
わたしどもの団体は、放送事業者、受信機メーカー、ケーブル事業者、通信事業者など、290社から構成され4月1日に新たに発足いたしました。目的は放送の高度化、および関連するサービスの高度化を目指すこと、同時に4K・8Kの試験放送をすることも重要な業務です。NHKさんの試験放送は本日からですが、わたしどもは12月1日からNHKさんの送出設備を借りて試験放送を開始する予定になっています。
最近、家電店のテレビ売り場では大型テレビのほとんどが4K対応です。2Kと4Kが並んでいますと、ご覧になっている消費者のみなさんは、その差が非常にくっきりと出ていることにお気づきだろうと思います。
残念ながら、本日から始まる試験放送を受信できるテレビがまだ市販されておりませんので、一般のみなさまがご自宅で視聴することはできません。ですがこの試験放送は2年後の実用放送に向けて大きな意味を持っています。この2年間に送出側は充分準備をして、万全の体制が整った状態を示す必要があります。またわれわれも4K・8Kに関する充分な情報を視聴者の皆さんにお届けしなければなりません。
試験放送については、NHKの各放送局やパブリックビューイング会場で視聴できるサービスをしていただけることになっています。8月6日から始まるリオデジャネイロ・オリンピックでもこのサービスが行われますので、8Kをご覧になるみなさまはその素晴らしい画像に驚かれて、これからのテレビだけでなく関連するいろいろな技術に期待されるのではないでしょうか。
4K・8Kというのはモアサービスではありますが、2年後の2018年の実用放送、さらにはその後の安定的な運用に向けて、充分な努力をしていかなければなりません。わたしたちは新しいサービスや高度化を進めて参りますけれども、その際にNHKさんの協力なくしてはこの事業は進んで行きません。本日から始まる試験放送がまさにその第一歩になるのだろうと思います。はっきりと申し上げたいのは、こうした分野においてもNHKさんに先導的役割を担っていただいているということです。さきほど籾井会長にそのお話しをしたところ、フォロアーが大事じゃないかとおっしゃいました。フォロアーとなる放送局の皆さまにもあらかじめ充分な準備をして取り組んでいただければと思います。
最後になりますが、まもなく始まる試験放送について改めてお祝いを申し上げたいと思います。本日は誠におめでとうございます。またわたしどもが推進する放送サービスの高度化に向けて引き続きみなさまのご支援をいただければと思います。
よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。